シュールな凧って?_後編

こんにちは。kutsukakeです。
前回の『シュールな凧って?』で…
冬休みの宿題の一つに『凧の作製』について
近所のお風呂屋さんの次男坊、“圭ちゃん”こと中谷圭くんから
詳細情報を得た私は…
すぐに竹ヒゴとボンドとセロハンを調達しに文房具屋さんへ
その時代のゴミ袋は水色が主流。
空に揚げたら見えなくなっちゃうな…( ̄- ̄)
と考慮した私はカラーセロハンを買うことにした。
赤、緑、青、黄色、紫、透明の6種類売っていた。
その当時の私はというと
『シンプルイズベスト』はかっこいいとはき違え
黒と白の服ばかり着ていた小5の女子
迷わず“透明”セロハンを購入
家に帰り3時間ほどで糸張りの手前まで完成
接着剤を一晩乾燥させれば、残るは糸張りとしっぽ付けのみ
しっぽは結局水色のゴミ袋で作製
※「逆に見えなくなった方がシンプルイズベストだわ」と訳の分からぬ理屈にたどり着いていた(‘~')
理念どおり冬休み初頭に凧と絵日記、書き初めまで完成させた。
※書き初めを年末に書く根性…真面目なんだか不真面目なんだか(-_-)
その冬休みは十分遊び、食べ、そして迎える始業式
いよいよ凧揚げ大会
結構たやすく空に舞い上がる私の“シンプルイズベスト透明セロハン凧”
透明…セロハ…………あっ(◎_◎)
3mも揚げた頃だろうか。
気付いた。
私の凧…透明だ!(◎Д◎;)
透明セロハンが消え、
竹ヒゴが消え、
しまいには水色ゴミ袋のしっぽまでもが空に溶け込んだ。
ただただ空から垂れ下がる凧糸も持つ少女がひとり。
一人の先生が近づいてきた。
他学年の藤井先生
正直来ないでほしかった。
いや!見えない私の凧を見ないでほしかった。
藤井先生「あれ?kさん…凧は…どの凧…あれ…何色の…どこにある?(;◔ᴗ◔;)」
私「揚がってます。見えなくなったけど…(-∩- )」
藤井先生「そんなに高く揚がってるの?(;◔ᴗ◔;)」
私「いえ…そんなには高くないです。見えないだけで。(-∩- )」
藤井先生「?????(;◔ᴗ◔;)」
私は説明をした。全ての材料と色を。
空から引っ張れる凧糸を時折あやつる私に藤井先生が一言
「シュールっ!!(;✧Д✧)」
今思えば小5の児童に『シュール』って…(o-_-o)
その日帰って姉に即質問。
私「おねいちゃん、“シュール”ってどういう意味?」
姉「奇妙ってことやろ(¬_¬)」
…(◎_◎)
私に言わせれば
マジックでデカデカと“5年1組 中谷圭作”と書き
大空に意気揚々と市販のゲーラカイトを揚げてる圭ちゃんの方が…
よっぽどシュールだわ。(-∩- ;)